ソフトバンク 執念リプレー検証で決勝点 2年ぶり日本一へ本拠地2連勝

 「日本シリーズ・第2戦、ソフトバンク4-3DeNA」(29日、ヤフオクドーム)

 ソフトバンクが連勝。1点を追う七回2死満塁から中村晃外野手(27)が右前適時打。ヘッドスライディングで本塁を突いた二走・今宮健太内野手(26)はタッチアウトと判定されたが、リプレー検証で判定が覆って逆転の生還。2年ぶり8度目の日本一に向け、本拠地で最高のスタートを切った。

 張り詰めた“沈黙の時間”が続く。リプレー検証開始から約6分半。審判団が再びグラウンドに姿を現し、責任審判の橘高一塁塁審が判定が覆ったことを告げると、怒とうのような大歓声が場内に押し寄せた。

 「セーフになると信じて待っていた。いい結果になって良かった」と笑顔の工藤監督。場面は2点ビハインドの七回だ。1死三塁から柳田の中前打で1点差。さらに2死満塁から中村晃が一、二塁を破る右前打を放つ。

 前進守備の右翼・梶谷が本塁へ返球。三走の柳田に続き、二走の今宮も本塁を狙いヘッドスライディングを見せるが、際どいタイミングでの本塁クロスプレーに牧田球審はアウトの判定を下した。

 すぐさま「僕からも手が先に入っているのが見えた」という工藤監督がベンチを飛び出す。審判団がリプレー検証を行った結果、タッチに行った捕手・戸柱のミットが浮いている中で、今宮の左手が先にホームを触れていたことが確認された。

 紙一重。その勝負を分けたのは勝利への執念、王者の底力だ。シリーズ前の監督会議。工藤監督は「なるべくクロスプレーでは(リプレー検証を)やってほしい」と要望。シーズン同様、審判員に疑義が生じた場合に行うという回答だったが、“けん制球”が勝負どころで生きた形だ。

 CSファイナルSの第3、4戦で決勝弾を打つ活躍を見せながら、この打席まで今シリーズ無安打だった中村晃も「絶対に打ってやろうという気持ちだった」と強い思いを示し「(大歓声は)鳥肌が立った。興奮しましたね」と余韻に浸った。

 六回に一時逆転を許した際も選手からチームを鼓舞する声は消えず、工藤監督も「そういう声が気持ちに火をつけた」と頼もしげだ。31日からは戦いの場を横浜へ移すが、この勢いで一気に頂点へ駆け上がる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス