ソフトバンク・千賀が最高勝率で初タイトル
「ソフトバンク4-3オリックス」(6日、ヤフオクドーム)
その瞬間、ベンチで見守っていたソフトバンク・千賀は満面の笑みを浮かべた。1点を追う九回2死二塁、上林が同点打。6回3失点で降板していた千賀はこの時点で自身に黒星がつくことがなくなり、初タイトルとなる勝率第1位が決定的となった。
「(タイトルは)ないと思っていたのが手元に来て、うれしいのはもちろん不思議な気持ちになった。ありがたいし、点を取ってくれた野手の皆さんに感謝したい」
試合前時点で勝率・765(13勝4敗)はリーグトップ。投げずにシーズンを終える手もあったが、黒星がつけばタイトルを逃すリスクも負って志願のマウンドに上がった。直近の内容が不安定で、不調のままCSを迎えたくないとの思いからだったが、一回に1点を先制され、五回は若月、T-岡田に連続アーチを浴びた。「情けない」という結果ながら「(きっかけを)つかめそうな部分が自分の中であった」と収穫もあった。
打線は延長十二回に代打の吉村がサヨナラ弾を放ち、今季94勝目を挙げた。試合後のセレモニーでマイクの前に立った工藤監督は「日本一奪還のため、選手たちは100%以上の力を出して戦うことを誓います」と次の目標を見据えて声を張り上げた。