花咲徳栄 野村の特大弾で初4強

 「全国高校野球選手権・準々決勝、花咲徳10-1盛岡大付」(20日、甲子園球場)

 花咲徳栄(埼玉)が10-1で盛岡大付(岩手)を退け、埼玉県勢として24年ぶりに準決勝へ進んだ。 

 打った瞬間に右手を挙げた。二回無死。花咲徳栄・野村佑希外野手(2年)が完璧に捉えた打球は、なんと左翼ポール際の中段通路付近で弾んだ。「今までで一番飛んだ」という推定130メートルの特大先制弾。同校初の4強入りを決める大勝劇の先べんをつけた。

 予感はあった。甲子園練習で先輩の赤間から「あそこまで飛ばせるぞ」と言われていた。着弾点はまさにその付近。冬場の猛練習で苦手を克服した内角直球を、ものの見事にすくい上げた。

 足のサイズが30センチという大砲は、最初から規格外だった。出生時の体重は4500グラム。当時両親が暮らしていた米国の病院スタッフにも驚かれた。ソフトボール経験者で身長172センチある母・洋子さん(45)譲りの恵まれた体。中学時代は「水のように」(洋子さん)牛乳を飲んで、すくすくと成長した。

 広陵・中村ら他チームにもアーチを量産する強打者がそろう今大会。野村は「飛距離は負けたくない」と言い切った。17打数10安打、2本塁打と絶好調で臨む準決勝は、6月の練習試合で敗れた東海大菅生との対戦。「リベンジという気持ちでやってきた。あと2つ勝つまで、しっかりやっていきたい」。目標の日本一へ“ミレニアム世代の怪物”はまだまだ止まらない。

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