天理・安原 6月他界の祖父に捧げた大会タイ60号の3ラン
「全国高校野球選手権・準々決勝、天理13-9明豊」(20日、甲子園球場)
天国の祖父へささげる一発だった。天理(奈良)の安原健人内野手(3年)が初回、2点を先制し、なお2死一、二塁から大会最多本塁打タイの60号3ランをセンターバックスクリーンへ。「甲子園でのホームランは小さい頃からの夢だった。うれしい」と白い歯を見せ喜んだ。
6月に祖父・明さんが他界。「大好きなじいちゃんを甲子園に連れてきたかった」と生前の写真を右ポケットに入れて、一緒に戦っている。お守りはそれだけじゃない。亡くなる10日前に「頑張れ」と書かれたボールを祖父から受け取った。試合の時はそれを握り、力に変えている。
祖父、チームを思う気持ちが実を結んだ。「(甲子園では)あまり打ててなくてチームに迷惑をかけていた。今日は特別」。「じいちゃん」思いの孫が活躍を届け続ける。