明豊・三好 史上初の代打満塁弾も反撃届かず
「全国高校野球選手権・準々決勝、天理13-9明豊」(20日、甲子園球場)
明豊(大分)の大逆襲劇が幕を開けたのは、10点差を追う九回だ。2安打と四球で無死満塁。ここで登場したのが、ナインが「代打の神様」と呼ぶ背番号13の三好泰成内野手(3年)だった。輪島のスライダーを捉えた打球は左中間席へ。昨秋から代打一本のバットマンは、これで高校通算12本塁打のうち10本が代打での一発。99回の歴史を誇る夏の甲子園史上初の「代打満塁弾」だ。
「今までにない当たりでした。高校野球人生で一番うれしかった」という三好の一発を含み、打者11人の猛攻で6得点。4点差まで詰め寄ったが、序盤の大量失点が響いた。
それでもこの夏は“逆転の明豊”が旋風を起こした。坂井との2回戦で2点差をひっくり返し、神村学園との3回戦も延長十二回、4点を奪って逆転サヨナラ。三村鷹人主将は「自分たちの力は出し切れました」と胸を張った。