日本文理・大井監督32年間の監督生活に幕 09年準V、今後は総監督に
「全国高校野球選手権・2回戦、仙台育英1-0日本文理」(17日、甲子園球場)
また一人名将が去る。今大会で退任する日本文理(新潟)の大井道夫監督(75)は0-1の接戦に敗れ、32年間の監督生活に幕を下ろした。「いいゲームで終われて幸せです。(野球人生が)甲子園で始まり、甲子園でユニホームを脱げる。幸せな男だね」と万感の思いを口にした。
1点を追う展開となった一戦は仙台育英の好守で何度もチャンスを阻まれた。「相手がうまかったね。4本くらいヒットを損した」と指揮官。ただ、エース稲垣豪人投手(3年)が1失点で完投し、九回の攻撃では見せ場もつくっただけに「選手はよく頑張ってくれた」と目を細めた。
今後は総監督としてチームを見守る方針。「甲子園に出るだけでなく、全国優勝する気持ちで臨まないといけない」。09年夏に新潟県勢初の準優勝を果たしたが、在任中に頂点には届かなかった。次世代に日本一の夢を託し、聖地を後にした。