大阪桐蔭・徳山12安打1失点完投 窮地救ったソウルミュージック
「全国高校野球選手権・2回戦、大阪桐蔭2-1智弁和歌山」(17日、甲子園球場)
背番号1の意地だった。大阪桐蔭・徳山壮磨投手(3年)が12安打1失点で9回完投。「最後まで投げ抜くことを考えていた」。再三のピンチを切り抜けたエースが声を弾ませた。
最後は“秘密の儀式”で窮地をしのいだ。1点リードの九回1死一、二塁。伝令と内野手がマウンドに集まった。すると、なぜか選手が笑い始めた。
「When the night…」。主将の福井章吾捕手(3年)が、映画「スタンド・バイ・ミー」の主題歌の冒頭部分を歌い始めたからだった。
1年時に坂之下晴人内野手(3年)が同級生だけの試合で歌い、ピンチを切り抜けたことで始まった“儀式”。「気持ちが楽になった」と徳山。次打者を併殺打に仕留めると、右拳を握り締めた。