花咲徳栄・野村、聖地初弾 まるで清原!ミレニアム世代の怪物2年生本領

 「全国高校野球選手権・2回戦、花咲徳栄9-3日本航空石川」(16日、甲子園球場)

 2回戦4試合が行われ、花咲徳栄(埼玉)が9-3で日本航空石川に快勝し3年連続の16強入りを決めた。2年生4番・野村佑希内野手が、高校通算27号となる左越えソロなど、2試合連続の3安打。来秋ドラフト候補の“ミレニアム世代”の逸材が放った甲子園初アーチに、視察したスカウトからは甲子園個人最多13本塁打のPL学園・清原和博(元巨人、オリックス)になぞらえる声も上がった。

 “ミレニアム世代の怪物”が、聖地でついに目覚めた。5点リードの七回2死。野村がすくい上げた打球は、じりじりと下がった左翼手の上を越え、スタンドに届いた。マンモスの大観衆の前で放った久々の一発。何度も右拳を突き上げた。

 飛距離的にはギリギリ。驚くべきは狙って打った一発だったことだ。「2アウトだし、狙ってもいいかなと。スライダー一本で待ってました。先っぽだけど、入ってくれてよかった」と笑顔で明かした。前の打席で打ち取られた球種に絞り、キッチリと仕留めた。

 春は埼玉大会で4発、関東大会でも1発とアーチを量産した。だが、夏の埼玉大会は打率4割超でもノーアーチ。決勝は無安打に封じられ、一から打撃フォームを見直した。関西入りまで岩井隆監督(47)が毎日マンツーマンで指導。「体が硬直していたらダメ」と動きながらタイミングを取るように修正を図り、結果につなげた。

 185センチ、87キロの恵まれた体。投手としても最速144キロを計測するスラッガーの聖地初アーチは、プロもうならせた。ロッテ・永野チーフスカウトは「パワーは別格。スイングスピードは速くないのに、タイミングの取り方がうまく、ボールを運べる」と評価。「タイプ的には清原だね」と球史に名を残す大砲の姿を重ねた。

 両親は日本人だが、米国ミシガン州生まれ。「英語は話せないし、国語の方が得意」と苦笑する4番は、同級生からはミドルネームの「ジェームス」と呼ばれ親われる。「今大会はホームランが出ていたので、みんなに『そろそろ一本出して欲しい』と言われていた。期待に応えたかった」と得意顔で喜んだ。

 次戦は自身が4歳から育った群馬県の前橋育英戦。「テレビで応援していた」相手との対戦に「夢のような感じだけど、地元の高校には埼玉に来た時に負けないと決めていた」と闘志をむき出しにした。2戦連続3安打に初アーチと状態は右肩上がり。初優勝を狙うチームをけん引し、大会の主役に躍り出る。

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