ロッテ・井口、今季限りで引退 晴れ晴れ会見「野球が周囲の人以上に好きだった」

 球界現役最年長野手で、日米通算2243安打を記録しているロッテ・井口資仁内野手(42)が20日、千葉市のZOZOマリンスタジアムで晴れやかな表情で会見し、今季限りでの現役引退を表明した。21年間の現役生活を「野球が周囲の人以上に好きだった」と感慨深そうに話した。

 日米5球団で大きな足跡を残してきた井口が今季限りでユニホームを脱ぐ。

 「まだシーズン中ですが、今季限りで引退します。いろいろな思い出があるが、まだ振り返りません」と話し、21年間の現役生活の秘訣(ひけつ)をこう続けた。

 「野球が周囲の人以上に好きだった」

 引退会見にもかかわらず、感傷や湿っぽさはなかった。吹っ切れた明るい表情だった。

 昨年12月3日の契約更改交渉。その席で井口は林球団本部長に「来年1年やらせてください」と事実上の引退を申し入れた。

 井口は理想の野球選手像を「(走攻守の)三拍子そろった選手」としているが、年々忍び寄る年齢によって理想像はほころびを見せるようになった。

 09年にロッテで日本球界復帰。出場試合数は翌10年の143をピークに減少し、15年は87、16年は79と100を切るようになっていた。

 伊東監督はこの日、監督室で井口から決断を告げられ「エッ」と一瞬絶句したという。「バリバリの時と比較すると、あの年齢ですから。衰えてくるでしょう。寂しい」と理解を示した。

 本当は開幕前に発表する予定だった。だが、オープン戦首位のチームに水を差すと思い直した。交流戦が終わり、「ファンの方々に応援していただきたいという思いになった」という。

 全体練習前にはナイン全員が集まった輪の中で、今季限りの引退を告げた。称賛の声が上がった。試合前には若手と同じ量の汗をかき、出番がない時でもベンチで大声を張り上げる。後輩たちの信頼を得て、その姿はお手本だった。

 現役への別れに後悔はない。残り77試合。「一つでも多くの勝利と一つでも上の順位を目指したい。チームの力となって全力を尽くす」。井口は最後の最後まで全力で走り続ける。野球が大好きだから。

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