「高校野球春季九州大会・２回戦、秀岳館７－０西日本短大付」（２４日、沖縄セルラースタジアム那覇）

　２回戦５試合があり、甲子園３季連続４強の秀岳館（熊本）が西日本短大付（福岡）を７－０で破り準々決勝進出を決めた。先発の左腕川端健斗（３年）が１３奪三振で公式戦初完封勝利を挙げた。

　公式戦で初めてエースナンバーを背負った秀岳館の川端が、強烈にアピールした。九州屈指の強打を誇る西日本短大付打線を１３奪三振で完封。「背番号１を付けるからには自覚を持って、最後まで投げ切ろうと思っていた」。目標は完投だったが、１５５球を投げて公式戦初完封勝利まで手にした。

　昨夏、今春と甲子園準決勝のマウンドに立つなど大舞台の経験が生きた。七回以降は「いけるか」と確認する鍛治舎巧監督に「いきます」と即答。最後までマウンドを譲らなかった。

　選抜大会までは同じ左腕の田浦文丸（３年）が背番号１を付け、川端は１０番。選抜大会で自己最速の１４８キロをマークし、準々決勝の高崎健康福祉大高崎（群馬）戦で完投。甲子園の活躍でプロも注目する左腕となり、自信とともに「夏はエースナンバーを付けたい」という意欲が出てきた。「任された試合は（最後まで）自分で行くという自覚を持ちだした。いい意味で欲が出てきた」と鍛治舎監督は川端の成長を認める。

　甲子園の頂点を目指す最後の夏へ向け、田浦との競争はこれからだ。「田浦と刺激し合ってやっていきたい」。真のエースになるため、川端がしのぎを削りながら、進化を求める。