ロッテ細谷、今季初昇格即逆転3ラン 監督称賛「一振りで大仕事」

 「オリックス2-3ロッテ」(13日、京セラドーム大阪)

 男、細谷の意地の一振りだった。七回無死二、三塁。ルーキーの105球目は甘い真っすぐだった。ロッテ・細谷圭内野手(29)の打球は左翼席へ飛び込む逆転の1号3ランとなった。

 「このチャンスで1点でも取りたいという気持ちだった。最高の形になった」。この日が1軍初昇格で、打球が弾んで声も弾んだ。

 2月25日、ヤクルトとのオープン戦(浦添)でフェンスに激突。脳しんとうを起こして帰京した。その後は2軍で調整。体の重さ、だるさを感じながら「やることをしっかりやろう」と昇格の日を待ち続けた。

 ファームでは打率・234、5本塁打、13打点。右脇腹痛で登録を抹消された角中に代わり、急きょ大阪に呼ばれた。

 伊東監督は不振が続くパラデス、ダフィーをスタメンから外し、福浦と細谷を起用。ズバリ当たり「一振りで大仕事をやってくれた」と称賛した。

 試合中、ベンチで大声を上げ続けた。「打てなくても向かっていく姿勢だけは見せたい」。昨季11年目でブレークを果たした苦労人はこんな男だ。

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