オリックス、昨年最下位からOP戦3位の理由 逃げない投球で四球減少

 最下位からの逆襲を目指すオリックス。オープン戦を3位で終えて、昨年、“逆グランドスラム”と呼ばれたオープン戦、交流戦、公式戦、2軍すべて最下位という不名誉記録の一つ目の関門をクリアした。では、このままシーズンの浮上はあるのか?投手陣の四球に焦点を当てて探ってみた。

 オープン戦は3位に入った。たかが、“練習試合”と言うなかれ。昨年の悪夢は、ここでの最下位から始まっていたのだから。

 この成績、決して偶然の産物ではない。チーム防御率は全体2位の2・04。昨季がパ・ワーストの4・18だったことを考えれば、投手陣の整備がどれだけ進んだかが分かる。

 特に注目したのが四球の数だ。16試合で40個。1試合あたり2・5個という数字は、昨季の1試合あたり3・6個と比べれば1個以上減っている。実はこれこそが、オリックス投手陣の今年のテーマだった。

 2月1日。キャンプインの夜、1、2軍のバッテリーと担当コーチ全員が集合してミーティングを開いた。そこで鈴木バッテリーコーチがチームとしての方針を確認した。

 「内容は言えませんが、しっかり準備して、マウンドに上がったら弱気にならず勝負しようというような話をしました」

 合言葉は“勝負しよう!”だ。コースを狙うのではなく、自分の力を信じてストライクゾーンに投げ込んでいく。チームとしての方向性を示したことで、意志は統一された。無駄な四球が減り、被安打数も昨季は1試合平均9・0本だったのが、7・1本と2本近く減った。

 本塁を守る若月は「チームが勝っていることが大きいですね。点を取ってくれるから最少失点で抑えようとなってる。窮屈な投球になっていない」と相乗効果を口にした。

 昨季を振り返れば、打線の援護が望めないために、0点に抑えなければという意識が過剰になった。慎重になるあまり四球を出し、ピンチを拡大する悪循環に陥っていた。

 星野投手コーチは慎重に言葉を選ぶ。

 「四球を減らせとは言ってない。減ったのは勝負にいっているということだと思う。これをシーズンに入って続けられるかどうか」

 金子、西、平野ら力のある選手がそろっていながら下位に低迷。逆襲へのカギは“勝負しよう!”本来、野球選手が持つ闘争本能を呼び覚ますことだった。31日・楽天戦(京セラドーム)から真価を問われるシーズンが始まる。

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