健大高崎 聖地で機動破壊! 重盗で追いつき執念ドロー
「選抜高校野球・2回戦、福井工大福井7-7高崎健康福祉大高崎」(26日、甲子園球場)
“機動破壊”の真価が出た。1点を追う九回2死二、三塁。健大高崎はリードが大きい二走・安里樹羅内野手(3年)に投手がけん制球を投じる瞬間、三走・小野寺大輝外野手(3年)が猛然と本塁へ。土壇場で重盗を成功させ、同点に追いついた。
実は二走がけん制を誘い、塁間にとどまるトリックプレー。練習試合で何度も経験を積んだ。「自分の演技力で、けん制を投げてくれるかがかかっている」と安里。50メートル走5秒9の小野寺は「怖さはあるけど、勇気のある走塁をしないと勝てない」とうなずいた。
群馬大会や関東大会での成功はあるが、甲子園では初。サインを出した青柳博文監督(44)は「勝負をかけるしかないと思った。引き出しは持ってます」と説明。周到な準備と思い切った決断で、引き分けに持ち込んだ。