侍・筒香、頼れる4番打 「何としてもかえさないと」2度同点!

 「WBC・2次リーグE組、日本8-5キューバ」(14日、東京ドーム)

 侍の4番は燃える闘志を鎮めて、冷静に打席へ入った。1点差に迫った五回2死三塁。筒香(DeNA)はカウント2-1からの左腕イエラの外寄りスライダーに食らいつくようにバットを出す。打球は筒香シフトで二塁ベース寄りに位置した遊撃手のさらに右を抜ける同点適時打になった。

 「僕の前で青木さんがあれだけ粘られて、二塁ゴロで1点を返してくれた。何としてでも(三塁走者を)かえさないといけないと思っていました」

 直前の1死二、三塁で青木が8球粘って1点を返した。執念を目の当たりにした。言葉がよみがえった。この回の攻撃前に円陣の中心で青木が「とりあえず1点。1点取りに行こう」と声を掛けた。主砲はその言葉を胸に刻んでいた。

 「欲を出さないように。丁寧に、丁寧にと思って打席に入りました」

 一発も狙えるカウントだったが、センターに打ち返すことだけに集中した。昨季のセ・リーグ2冠王。その一点に集中すれば、キューバ投手陣は敵ではなかった。

 初回に中前打、1点ビハインドの三回にも2死三塁から同点の中前適時打と3打数3安打2打点の活躍。12日のオランダ戦では5打数無安打に終わったが「ミスショットはあったけど、感覚的には悪くなかった。何も変えずに臨みました」。結果に左右されないブレない心が、この男の強みだ。

 5試合で19打数7安打の打率・368、7打点、2本塁打。赤い稲妻軍団も脱帽だ。五回の同点打の後には「ちょっと内容は言えないですけど」とごまかしたが、一塁上でサーベドラにスペイン語で話しかけられたほど。

 準決勝進出をかけてイスラエルと戦う。「今日はもう終わった。最高の準備をして臨みたい」。米国行きの切符を4番のバットが引き寄せる。

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