強肩強打に激変!オリックス・伊藤に何が…?「自分の体について勉強したんです」

 オリックス・伊藤光捕手(27)が春季キャンプで見違える動きを見せている。捕手としての二塁送球の強さ、正確さ。打撃では18日の広島との練習試合で本塁打を放つなど好調で、首脳陣が三塁起用を模索するほどだ。2014年のベストナイン受賞からここ2年、成績を落としていたプロ10年目に何が起こったのか聞いてみた。

 キャンプ恒例の捕手による盗塁阻止の練習。見ていたこちらをオッ!と思わせたのが伊藤だった。素早い動作から二塁手が構えたグラブにピッタリとおさまる送球がいく。8日の紅白戦では二盗を試みた西野を楽々刺してみせた。伊藤も入団時には強肩で鳴らした。だが、ここ数年は送球が浮く傾向があり、なかなか盗塁を刺す場面が見られなくなっていた。

 強肩がよみがえったのか?鈴木バッテリーコーチに問うと「(伊藤)光は初日のキャッチボールから違った。相当、体をつくってきたのだと思いますよ」と答えた。本人に聞いてみると合っているようで違っていた。それは意外な答えだった。

 「ウエートをしたり、特別なことはしていません。自分の体について勉強したんです」

 勉強?それで肩が強くなるのだろうか?

 伊藤は1月に中島や松葉とともに福岡県のコウノエスポーツアカデミーで自主トレを行った。その際に主宰者でトレーナーの鴻江寿治氏に自分の体について教わったのだという。

 「人は猫背と(その逆の)反り腰に分けられるそうで、僕は反り腰なんです。反り腰は(体の)左側が強いので歩いていても無意識のうちに左だけ余計な動きをしている。疲れが出ると左のふくらはぎを肉離れしたりするんです。投げる動作の場合は左手の甲を投げる方向に向けるだけ。あとは左手を背中側に引けば意識しなくても右手が出てくる」

 これまではミットの捕球面(手のひら)を投げる方向に高くあげて、右手もなるべく高くして投げていた。今はミットの位置は低いまま手の甲を向けることだけを意識しているという。それだけで、送球が強くなったわけだ。

 「打撃も右足に(体重を)残せと言われてきましたけどうまくいかなかった。反り腰は左側(踏み出す左足)にイチローさんのように(体重を)乗せていくと打球が飛ぶようになりました」

 打撃の好調ぶりは今キャンプの実戦6試合で15打数6安打の打率4割で証明されている。ベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞した2014年を境に15年は104試合、昨季は80試合と出番を減らしていた伊藤。野球界の常識を覆す理論の導入で再び輝きを取り戻そうとしている。

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