花咲徳栄・高橋昂也11K完投「勝ててよかった」得点圏に7度走者も1失点のみ

 「全国高校野球・1回戦、花咲徳栄6-1大曲工」(10日、甲子園球場)

 昨年8強の花咲徳栄(埼玉)が初戦を突破した。今秋ドラフト1位候補の最速152キロ左腕・高橋昂也投手(3年)は、県大会を通じて今夏初失点を喫したものの、11三振を奪って1失点で完投した。

 ゼロ行進が止まっても、しっかりとまとめた。10安打を浴びて、得点圏に走者を背負うこと7度。それでいて、失点はソロ本塁打による1点のみ。高橋昂は「勝ててよかった。ピンチの場面でしっかり抑えることができた」と、淡々と振り返った。

 初回先頭にいきなりの四球。メジャースカウトのスピードガンで最速148キロを計測した直球も連打された。「久しぶりの公式戦で制球にばらつきがあった」と反省した。

 ただ、ぶれなかった。四回の被弾で今夏41イニング目の初失点を喫しても「気にせず、次の打者をしっかり打ち取ろうと思った」。連続三振で流れを切ると、変化球を増やして修正。終わってみれば11三振を奪った。

 センバツで初戦敗退した春とは、搭載するエンジンが違う。左背筋痛から復帰した6月。野本真康捕手(3年)のミットのひもが、投球練習再開から1週間足らずで切れた。「春に替えたばかりだった。そんなことは初めて」。走り込みなどの下半身強化で、女房役も驚く進化を遂げた。

 だからこそ、本調子でなくとも制球重視で乗り切れた。西武・渡辺SDは「ボールに差があった」としながらも「上下のバランスがいいし、大事なマウンド上での雰囲気は持っている。追いかけていきますよ」と、評価は変わらなかった。

 今大会では履正社・寺島、横浜・藤平と並び称されるが「気にせずチャレンジャー精神でいきたい」と高橋昂。本領発揮は、まだまだこれからだ。

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