尽誠学園・宮川、苦悩の日々振り払う2ラン
「高校野球香川大会・準決勝、尽誠学園10-3観音寺中央」(24日、レクザムスタジアム)
香川大会は準決勝2試合が行われ、尽誠学園は観音寺中央を八回コールドで破り、3年ぶりの決勝進出を果たした。
尽誠学園が9年ぶりの甲子園へ王手をかけた。勝利を決定づける一発を放ったのが6番・宮川魁成外野手(3年)だ。四回1死一塁から、甘く入った変化球をフルスイング。「振ったら当たった」と左翼席へ2ランをたたき込んだ。
苦しんだ2年半だった。豪快な打撃を買われ、1年夏から4番を任された宮川。しかし、同年秋に右肩を痛めて1年間ベンチから外れた。復帰後も期待されたほどの活躍ができず「悔しくて、つらかった」と振り返る。
今大会もチャンスで消極的な打撃が目立つ宮川に、松井義輝監督は「しっかり振っていけ!」とゲキを飛ばし続けた。その指揮官の熱い言葉に奮起。1年時のような思い切りのいいスイングで、チームを3年ぶりの決勝に導いた。
尽誠復活へ、あと1勝。決勝の相手はセンバツ準Vの高松商だ。「高商は強い。自分たちは挑戦者。ここぞという場面で打ちたい」と宮川。打ち合いになってもひるまず、最後まで食らいつく。