巨人・長谷川 粘投も4失点KO
「巨人2-7中日」(6日、東京ドーム)
無念の降板だった。巨人の育成ドラフト8位・長谷川(BCリーグ・石川)がプロ初登板初先発し、4回2/3を8安打4失点。初勝利をつかめなかった右腕は「1軍の選手は打ち損じてくれない」とホロ苦のデビュー戦を振り返った。
育成入団1年目の初登板初先発は史上初。四回まではピンチを迎えながらも粘りの投球で無失点に抑えた。だが、1-0の五回1死、勝利投手の権利獲得まであと2つのところで崩れた。連打と犠飛で同点にされると、2死一、三塁ではナニータに勝ち越しの右前適時打を浴び、KOとなった。
降板時に観客から拍手が送られた24歳は「(五回を)投げきれなかったことが悔しい」と反省したが、高橋監督は「良かったと思います。試合もきっちり作れていた」と評価した。
昨秋のドラフトで116人中、116番目に声がかかった横手投げ右腕。キャンプから安定感を示し、3月28日に支配下登録を勝ち取った。先発駒不足のチーム事情もあり、将来性も買われての1軍デビュー。観戦に訪れた父・加彦さん(64)も「ここまで彼自身の頑張りで来られたのは誇らしい」とほおを緩めた。
2軍降格が濃厚となったが、一筋の光も見えたデビュー戦。長谷川は「今日の登板を今後に生かしていきたい」と前向きに話した。