林中反撃弾も…敦賀気比、春連覇逃す
「選抜高校野球・2回戦、海星2-1敦賀気比」(27日、甲子園球場)
春連覇を目指した敦賀気比(福井)は林中勇輝内野手(3年)の一発で追い上げたが、海星(長崎)にあと1点及ばず、姿を消した。
主将の一発で反撃へと向かうはずだった。だが史上3校目の春連覇を目指すチームには欠けていたものがあった。ドラフト候補の林中は「自信のなさというか…。謙虚に、1球を大切にという気比の野球ができなかった」と悔やむ。
2点を追う六回、1ボールからの直球を左翼席へ放り込んだ。球場の雰囲気が一気に変わったが、チーム全体に1球への執着心が見えなかった。全体的に多かった見逃し三振。そして一回に自分が犯した失策が先制点に直結した。
五回終了後には東哲平監督(35)から「お前たちの野球は恥ずかしい」と厳しい言葉を投げかけられた。春を制した先輩たちの背中を見て育った世代。夏へ向け「違いは気持ちの強さ。ダメなチームでも成長できるところを見せたい」と林中は誓った。