ロッテCS王手 執念で楽天の自滅呼ぶ
「ロッテ2‐0楽天」(3日、QVCマリンフィールド)
苦しみ抜いた末に、伊東ロッテがCS進出へ王手を掛けた。0‐0の八回。代わったばかりのクルーズをじわじわと攻め、2死満塁から鈴木が押し出し四球。さらに中村の三ゴロが適時失策を誘い、白星を拾い上げた。
「試合になってないよ。全く試合になってない。ガチガチ。打てるボールはあったのに、金縛りに遭っていた」。会見場に現れた伊東監督は、大きく息を吐き出した。七回まで森の前に散発3安打。それでも、全員が持ち合わせていた勝利への執念が、敵の自滅を呼び込んだ。
チームは満身創痍(そうい)だ。角中や守護神・西野といった主力の故障離脱が相次ぐ中、清田が前夜の楽天戦の守備で右肩を痛め、この日はベンチスタート。ベテラン井口も前夜に自打球を当てた左すねの腫れが引かず、スタメンを外れた。度重なるアクシデントにも屈しなかった。
あと1勝。4日の日本ハム戦に勝てば、2年ぶりのCS進出が決まる。伊東監督は「何か苦労しそうな感じだな」とあえて顔をしかめたが、最後は全員の気力で乗り越える。