大阪偕星、初出場初星!6連打激勝

 「全国高校野球・1回戦、大阪偕星学園7-3比叡山」(8日、甲子園)

 初出場の大阪偕星学園(大阪)は比叡山(滋賀)を下し、初勝利を挙げた。

 もう力は残っていないはずだった。土壇場の九回裏2死から追いつかれた。炎天下のゲーム、初戦の緊張感から動きが鈍っていた選手たち-。だが山本皙監督(47)のゲキがナインの心に再び、炎をともした。

 「全員が代打のつもりで初球から振って行け!」。延長十回、2死から連打で一、二塁の好機。「絶対にヒーローになってやる」と的場優斗内野手(2年)が初球をたたいた。右中間を真っ二つに破る適時二塁打。勝ち越し点を奪った。

 さらに姫野優也外野手(3年)も初球をたたき、痛烈に三遊間を破る2点適時打。最後は西岡大和内野手(3年)が先発全員安打となる右前適時打で怒とうの6連打を締めくくり、一挙4点を奪って試合を決めた。

 「入ってきたときは精神的にも技術的にも幼稚だった選手たちが成長してくれた。延長に入れば負けないと思っていた。辛抱、執念。それは練習でしか培われませんから」と山本監督。的場は和歌山で強豪私学から声がかかる選手ではなかったが、指揮官の熱さに引かれ猛練習に耐えた。

 姫野は天理を退部した1年夏、一時は野球をあきらめて工事現場で解体作業のアルバイトをしていた。そこから山本監督と二人三脚で成長を遂げた。

 「効率良く2時間練習をやる高校も増えてますけど、ウチにはそれで勝てる選手はいない。だから練習するんです」と指揮官。深夜に及ぶ猛練習で築き上げられた監督と選手の固い絆-。“昭和の高校野球”を感じさせる大阪偕星学園が、初出場で歴史的な初勝利を聖地に刻んだ。

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