気比の連覇か明徳の連勝か…運命の対決

 「全国高校野球・組み合わせ抽選会」(3日、フェスティバルホール)

 春夏連覇を目指す敦賀気比は初戦で明徳義塾と対戦することが決まった。東哲平監督(35)は相手を意識せず、初戦にベストの態勢で臨む方針を明かした。一方、夏の初戦で無傷の16連勝と圧倒的な強さを誇る明徳義塾の馬淵史郎監督(59)は、敦賀気比の投打の軸・平沼翔太投手(3年)を分断させる考えを示した。

 会場が大きなどよめきに包まれた。敦賀気比の春夏連覇が消えるか、それとも明徳義塾が17回目の出場にして初めて初戦で黒星を喫するか-。実力、実績ともに申し分なしの激突。会場裏で両校が並んだ主将・監督会見は異様な雰囲気に包まれた。

 「主将がクジ運悪いんですよ。じゃんけんもよう負けるし」と馬淵監督は苦笑いでジョークを飛ばした。その隣で「相手は一緒の高校生がやることなんで。きちっと力を出してくれればいい結果は出ると思う」と夏の初戦で無傷の16連勝中と絶対的な強さを誇る相手にも、泰然自若を貫いた東監督。高校野球100年の歴史で甲子園を沸かせてきた名将と、新進気鋭の指揮官が激突する試合は1回戦屈指の好カードだ。

 すでに名将は攻略のイメージを描いていた。4番でエースの平沼をいかに投打で分断するか-。「打たせたらダメ。投球で調子に乗る。バッテリーを打たさないように。選手にはお前らの代で(連勝を)止めるんかと重圧をかけます」と馬淵監督は力を込めた。

 東監督は「強いチームとできるのはいいこと。監督さんも有名な方で毎年、甲子園に出てこられる。挑戦者の気持ちで臨みたい」と春の王者に慢心は見当たらない。相手を意識せず、自分たちの野球ができるか-。相手や春夏連覇を意識すれば、間違いなく相手の術中にはまる。

 選手同士も敦賀気比の篠原涼主将(3年)が「夏は打ち勝つこと」と言えば、明徳義塾・北坂祐磨主将(3年)は「守りからリズムをつくりたい」-。どこまでも対照的な2チームが互いの威信をかけ、激突する。

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