巨人・村田15戦ぶり一発は必死のV弾

 「巨人6-3中日」(31日、東京ド)

 飛距離十分。滞空時間の長い一発だった。巨人・村田が八回2死一、二塁で左翼に3ラン。「僕らしいやわらかいホームランだったと思いますし、久しぶりに気持ちよくバットが振れました」。勝利を決定づける一撃に、お立ち台で笑顔がはじけた。

 7月10日、涙のお立ち台で感動を誘った阪神戦以来、15試合ぶりの一発。「何も考えてなかった」と無心でバットを振り抜いた。初回1死二、三塁では左翼に犠飛を放つなど、2安打4打点。原監督も「価値ある4打点。いつでも4打点くらい打ってくれないかな」と褒めたたえた。

 打率は2割台前半。今季は不振をなかなか抜け出せず「今まで野球をやってきた中で、一番大きな壁。ここまで訳が分からなくなったことはない」と、もがき苦しんだ。

 ここのところ、チャンスで代打を送られることも。この日は本職の三塁ではなく一塁での出場。休養した阿部のポジションだ。崖っぷちでの本塁打だった。

 価値ある一発で、東京ドーム通算1000勝も達成。「伝統ある球団に来て4年目、すごく苦しんでるけど、記念の1勝に貢献できて光栄です」。チームも4連勝で2位浮上で首位の阪神をぴたりとマーク。首位返り咲き、そして4連覇へ。男・村田はまだまだアーチを量産していく。

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