明徳、劇勝で夏切符 代打西村が逆転打

 「高校野球・高知大会決勝、明徳義塾7-6高知」(29日、春野)

 明徳義塾が7-6で高知を下し、6年連続17度目の夏の甲子園出場を決めた。5点リードの八回に一挙6点を奪われまさかの逆転を許したが、直後の九回、2死一、二塁から8番の代打・西村舜捕手(2年)が逆転の2点適時三塁打。背番号20の執念の一振りで激闘に決着がついた。

 小さな背番号20がチームを救った。まさかの5点差逆転を許した直後の九回2死一、二塁。8番・上谷の代打で登場した西村が、直球を鋭く打ち抜いた。右中間を深々と破る逆転の2点適時三塁打。馬淵史郎監督(59)もベンチ最前列に飛び出してバンザイ連発だ。

 「つなぐことだけ考えた。気がついたら三塁まで行ってて、みんなが喜んでました」。照れ笑いを浮かべる西村は、これが今大会初打席だった。

 身長169センチだが、しぶとい打撃が買われて20人のベンチ入りメンバーに滑り込んだ。この日午前、試合前に学校で行った練習で快音を連発。馬淵監督から「調子ええな。代打の1番手で行くぞ」と声をかけられていた。

 昨年秋はベンチ外。その悔しさから毎朝3時に起床し、誰もいないグラウンドで素振りやティー打撃を続けてきた。「自分は練習したから大丈夫」。そう自分に言い聞かせながら打席に入り、6年連続の夏切符をチームにもたらした。

 宿敵・高知とは5年連続の決勝対決。しかも5年連続で1点差の勝利となった。5点リードの八回にエース・飛田が6失点で逆転を許した。「継投のタイミングを間違えた。監督のミスを選手が取り返してくれた」と馬淵監督。そして背番号20に視線を送り、「甲子園でも(ベンチに)入れないかんな」と目を細めた。

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