鳥羽決めた!100周年に“伝説”が聖地へ

 「高校野球・京都大会決勝、鳥羽6-4立命館宇治」(27日、わかさ)

 鳥羽が12安打6得点で立命館宇治の好投手陣を攻略し、15年ぶり6度目の甲子園出場を決めた。戦前の第1回大会で優勝した京都二中の後継校が、高校野球100周年の節目に最強のマシンガン打線を擁して聖地に帰ってくる。

 涙が止まらなかった。歓喜の瞬間、山田知也監督(39)は人目をはばからず泣きに泣いた。「この10年で一番レベルが低い」と何度もゲキを飛ばした選手たちが甲子園の切符をつかんできた。伝統の力、それを背負う強い覚悟がノーシードから頂点へと駆け上がらせた。

 「本当にベンチ外の3年生、保護者の方、OBの方、学校が一つになってサポートしてくれた」と声を震わせた山田監督。05年の就任後、手応えを感じる世代はあった。だが伝統の公立校は私学の壁にはね返され続けた。

 「どうやったら甲子園に行けるのか」。その答えを自問自答し続けた。今夏、変えたのは「負ける覚悟をした」-。選手には打席での約束事を決めた。データから狙い球を導き出し、その球以外は見逃し三振でもOKの方針を打ち出した。

 するとチームは6試合で0本塁打ながら76安打41得点。チーム打率4割超の“マシンガン打線”は決勝でも、今春センバツに出場した立命館宇治の好投手陣を12安打で撃破した。

 指揮官の思いきった指示に応えた選手たち。さらに歓喜の瞬間、山田監督は「色んなものが一つになって戦う大事さが分かった」。高校野球100周年、第1回大会で優勝した京都二中の後継校として誰もが応援してくれた。そしてサポートしてくれた。

 この日は京都二中のOBも多く駆けつけるなど、追い風を一身に受けて躍動した鳥羽ナイン。高校野球新世紀の節目に、最強のレジェンド校が聖地に帰ってくる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス