広陵の頼れる3番・前本 夢舞台へ闘志

 「高校野球・広島大会」(10日開幕)

 2年連続優勝を狙う広陵は、3番・前本武蔵外野手(3年)がチームを引っ張る。広角に打ち分ける技術と勝負強さが大きな武器。主将で4番・喜多真吾内野手(3年)と主軸を担う。チームは春季大会で優勝し勢いに乗る。2連覇に向けて死角はない。

 その言葉が何よりも頼もしかった。前本が当然のように言う。

 「チャンスで回ってきたらランナーをかえすのが僕の仕事。それが当たり前という感じがしている」-。

 新チーム発足後の昨年秋から3番を務める。優勝した春季広島大会は6試合で11打点をマークした。左打席から広角に打ち分ける巧みなバットコントロールと勝負強さが大きな武器だ。

 チームメートの存在が成長につながった。部員は県内最多の171人を誇り、3年生は45人。レギュラーになれるのはごくわずかで、大半が応援に回らなければならない。早い選手は、3月にはサポート役を自ら志願する。

 「プレーしたい気持ちを抑えて僕たちの練習を手伝ってくれている。練習や寮生活などをしっかりしないと彼らに示しがつかない。認められる選手にならないと」。仲間を思う気持ちが自らを律した。彼らに喜びを与えたい思いが、練習へ打ち込む原動力の一つになった。

 昨夏の甲子園はベンチ入りしたが、試合には出場できなかった。今夏こそ、聖地でプレーしたい気持ちは強い。「応援がすごかった。あの応援を背中にして戦ってみたい」。自らの夢は、仲間の夢でもある。バットにたくさんの思いを乗せて、前本は打席に立つ。

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