西武・秋山が球団新24戦連続Hもドロー
「西武5-5ロッテ」(3日、西武ド)
節目の一打にも表情を変えずに言った。「何の記録を達成しても、そこがゴールではない」。2点を追う二回2死一、二塁。西武・秋山が、唐川が投じた内角高めの134キロ直球を引っ張った。球団新記録の24試合連続安打を達成した。
1986年の石毛、99年の松井稼(現楽天)を上回り、球団記録を29年ぶりに更新。「尊敬する先輩の記録を1つ超えられたことはうれしい」とうなずいた。
悔しさも味わった。延長十二回2死一、二塁。一打サヨナラの場面で一ゴロに倒れ、チームは今季5度目のドロー。「最後の一本ですよ」と自分を責めた。歓喜と悔恨が入り交じった心は、試合後には一切の乱れをなくしていた。
生真面目な性格の秋山は気持ちの切り替えが苦手で、不振に陥ると抜け出せないことが多かった。しかし昨年11月に生まれた長男と接して気付いた。「(子どもは)泣いたり笑ったり、自分にはない切り替えがある。思わぬところに先生がいた」。どんな結果でも、すぐに気持ちをリセットする。子どもから学んだ心の成長が、今季の飛躍につながっている。
「自分のやるべきこと(出塁)を、次からもしっかりやりたい」。レオの安打製造機は、すぐに次の試合に目を向けた。