「選抜高校野球・準決勝、敦賀気比１１－０大阪桐蔭」（３１日、甲子園）

　敦賀気比が大阪桐蔭を圧倒し、春夏通じて初の決勝進出を決めた。１日の決勝では東海大四と対戦する。

　エース・平沼翔太投手（３年）が大阪桐蔭に借りを返した。強力打線を４安打に抑え、今大会２度目の完封。試合後、ペットボトルの水をゴクゴク飲むと、「ヤバいッス」と声を弾ませた。

　悪夢のような昨夏の甲子園準決勝。大阪桐蔭に１２点を奪われ、六回途中降板した。「あの試合は１日も忘れたことがない」。厳しいトレーニングを積んだ冬を越え、同じ準決勝で因縁の対決。エースのプライドをかけた気迫の投球で、強力打線を封じ込めた。

　全４試合で完投し、計４５７球。疲労はあるが気力は充実している。「この日が来ることを信じて練習してきた。あした勝って先輩たちに報告したい」。春夏通じて福井県勢初の全国制覇を成し遂げる。