中もずシャークスが悲願の初優勝

 「デイリー主催・関西団地軟式少年野球中央決勝大会・準決勝&決勝、中もずシャークス3-0宮川少年野球部」(30日、大阪府箕面市関西電力総合運動場)

 準決勝2試合と決勝が行われ、決勝は、中もずシャークス(南大阪)が、宮川少年野球部(兵庫)を3-0で下し、初優勝を飾った。宮川は平成19年春以来の優勝を惜しくも逃した。

 兄の夢を背負った小林家の弟・蒼汰が決勝で1安打完封勝利し、中もずシャークスが悲願の初優勝をつかみとった。

 最終の七回2死、迎えるは4番打者だ。走者はいないが、チーム初の偉業を前に、緊張感が押し寄せた。二飛に仕留め、勝利をつかんだ瞬間は、喜びよりも「本当に優勝したんかな?」という思いの方が強かった。表彰式を終えると、やっと「決勝で投げられたのでうれしい。いつもよりいいピッチングができた。最高です!!」と、喜びに浸った。

 楽しそうに野球をする3つ上の兄・勇斗を見て、小1から野球を始めた。「守備がうまいし、まねしたい」と今でも憧れる存在だ。兄は3年前、投手と遊撃手として同大会に出場。4強入りに貢献したが、初優勝の夢はかなわなかった。

 この日、蒼汰は準決勝では遊撃手、決勝では投手で奮闘。1番打者だったのも兄と同じだ。「負けん気の強い子」と母・真紀さん(42)。試合前には兄から「(優勝は)無理やろ」と言われ、「絶対優勝する」と奮起。バックの守備にも支えられ、0を刻み続けた。

 弟にはそう言ったが、スタンドで観戦した勇斗は「全員が声を出すいいチームだと思った。準決勝で勝てれば優勝できると思っていた」と、後輩たちの活躍をたたえた。

 「打たせるピッチングができた」と胸を張った蒼汰。少しだけ、兄の背中に近づいた気がした。

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