主将・福田の復活弾で大阪桐蔭4強

 「選抜高校野球・準々決勝、大阪桐蔭5-3常総学院」(29日、甲子園)

 夏春連覇を目指す大阪桐蔭が常総学院(茨城)を逆転で下し、4強進出。

 苦しみ、悩み抜いた主将の一振りが流れを変えた。「チームに貢献できていなかったので。この回しかない」-。大阪桐蔭・福田光輝内野手(3年)が放った一撃が、夏の王者を目覚めさせた。

 2点を追う五回1死走者なしで迎えた第2打席、鈴木の内角直球を右中間スタンドに突き刺した。聖地の空気を変えた一振り。1点を追う七回は2死から中前打で出塁し、続く吉沢の右中間二塁打で一気に生還した。

 守っても五回に中継プレーが乱れたが、鮮やかなカバリングで追加点を阻止。走、攻、守で主将が一番の存在感を示した。それでも西谷浩一監督(45)は「まだまだ。『返してもらってないよ』と言いました」と明かす。

 昨夏の全国制覇も遊撃手として経験した。だが秋の公式戦打率が・185と極度のスランプに陥った。2回戦から7番に降格したが、指揮官は決して甘やかさなかった。

 「歴代の中軸でそんなことはなかった」とミーティングでは毎日のように名指しでゲキを飛ばした。「僕も重圧をかけ続ける。それだけの選手だと思っている」。史上5校目の夏春連覇へ欠かせなかった主将の復活-。次の相手は昨夏準決勝と同じ敦賀気比。紫紺の大旗へ、風は大阪桐蔭に吹いてきた。

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