県岐阜商・高橋 変幻自在10K完封

 「選抜高校野球・2回戦、県岐阜商3-0近江」(28日、甲子園)

 2回戦3試合が行われ、県岐阜商は近江を3-0で退け、2年ぶりに準々決勝へ進んだ。先発した高橋純平投手(3年)は変幻自在の投球を見せ、3安打10奪三振で完封勝利。第2試合では高崎健康福祉大高崎が接戦を制し、3年ぶりの8強進出。東海大四は逆転で21世紀枠の松山東を下し、春夏通じて初の8強入りを決めた。

 端正なマスクは最後まで崩れなかった。スコアボードに9つのゼロを並べ、8強入りを決めた県岐阜商・高橋は「うれしいです」と笑顔。高校生離れした投球術には、最速152キロの直球以上にインパクトを感じさせる。

 相手の“異変”を感じたのは初回。近江打線が変化球に食らいついてきた。ベンチに戻ると女房役の加藤と相談。「自分のカーブの抜けも良くなかったので、力勝負に変えた」と二回以降は直球主体へと配球を変えた。

 直球の最速は1回戦に続き150キロに到達。2試合連続の2桁となる10奪三振のうち、実に5個が直球の見逃し三振だった。「ちょっと後半は力んでしまったのが反省」と語ったが、変幻自在に投球スタイルを変化させる能力は並の高校生ではない。

 相手打者の狙いを見抜く洞察力-。高橋は“遊び”の場からその感覚を養っている。例えば、趣味でもある野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」(通称・パワプロ)もその一つ。「(対戦相手の)狙い球を外す方がめっちゃ好きです」と、打者よりも投手の操作を好む剛球右腕。元阪神の城島やDeNAの久保もゲームで勝負勘を養っていたように、高橋も実際の試合同様、打者との駆け引きを常に考えている。

 もちろんゲーム以外にも日頃から準備は怠っていない。「練習試合でもリスクを負った状態を想定して、すぐ切り替えられるようにしている」。マウンド姿にはまだまだ余裕がある高橋。17歳の少年が持つ実力は、本当に計り知れない。

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