ロッテ京大田中「50点」悪癖も出た

 「ロッテ春季キャンプ」(1日、石垣島)

 12球団が1日、キャンプインし、ルーキーたちが真新しいユニホーム姿を披露した。その中で最も注目を集めたのが、ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=だ。沖縄県石垣市で、30社80人の報道陣が見守る中でのブルペン入り。「人生でないくらいの緊張」からフォームを崩す場面もあった。この日の投球は辛めの「50点」と自己採点。秀才右腕にとっては、ほろ苦いスタートとなった。

 ギャラリーの視線が、一斉に注がれた。30社80人の報道陣。テレビカメラは実に18台を数えた。それに加え、約600人のファンが囲んだ。そんな中でのキャンプ初ブルペン。さすがの秀才右腕も力みからフォームを崩し、納得の投球をできずに終えた。「今日は50点」。自らに“不可”の採点を下した。

 「見られている数が多かったので、自然と力が入ってしまった。今までの人生で、そうそうないくらいの緊張でした」

 背番号31のユニホームを着てブルペンに入ると、すべてが初体験の異次元空間だった。まず唐川ら先輩投手のキレのある球を間近で見て圧倒された。そして視線の先には、伊東監督ら1軍首脳陣が自らの投球を待ちわびていた。それに加えて想像以上の衆人環視…。初めて受ける“プロの洗礼”だった。

 悪いクセも出た。大学時代から投げるたびに帽子を飛ばすクセがあったが、この日も投球中に7度も脱げた。今年からロッテは、縁にゴムを入れたストレッチ製の“飛ばない帽子”を使用。それでも飛んでしまう暴れっぷりに「フォームがいい時は落ちない。落ちるということは、それだけ頭が動いているということ」と猛省した。

 視察した伊東監督は「誰でもこういう環境になれば力が入るのは仕方がない」と擁護しつつ、「指にかかった時の球はいい回転をしていた」と評価した。落合投手コーチも「この世界でやれるボールは出ていた。フォームのことも、本人がちゃんと分かっているので問題ないです」と温かい目で見守った。

 田中は冷静さを取り戻し、「試合になったら、これ以上の方に見てもらうことになるので、いい経験になったかなと思います」と振り返った。キャンプ初日の“田中狂想曲”。まだまだフィーバーは続きそうだ。

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