虎に朗報!成瀬FAで燕、オリと争奪戦

 ロッテ・成瀬善久投手(29)が1日、QVCマリンで会見し、今季取得した国内FA権を行使することを表明した。パ・リーグを代表する左腕は「どこの球団、どこの場所がいいというのはない」と、関東圏を離れることも辞さない構え。複数球団による争奪戦は必至だが、以前から獲得調査を進めていた阪神は、背番号「18」、3年6億円規模の条件を用意し、アタックをかける方針だ。

 グレーのスーツ姿で会見場に現れた成瀬は、神妙な面持ちで口を開いた。「正直寂しい。いろんな人に支えてもらったので、残れないのはすごくつらい。ただやるからには、上を目指したいと思ったので。その中で、他の球団の評価も聞いてみたいという思いも出てきました」。11年間在籍した愛するチームへ、別れを告げた。

 シーズン終了直後まで残留を基本線としていたが、10月15日、27日に行われた残留交渉で気持ちに変化が生じた。

 提示された条件は単年契約でダウン提示だったが、ショックだったのはそこではない。チーム改革や集客増などについて思いの丈をぶつけたが、球団側とは温度差を感じた。「そこが自分の中では、(球団とは)ちょっとズレがあった」。ロッテは宣言残留を認めておらず、FA権行使はすなわち退団を意味する。だからこそ、その瞳は心なしか潤んでいた。

 今季まで5年連続で開幕投手を務め、11年間で通算90勝を挙げた。08年には北京五輪に出場。10年には、シーズン3位からの日本一に大きく貢献した。大舞台での経験豊富で、対巨人戦に通算6勝2敗と“Gキラー”としても名高い。

 そんな左腕に対して、阪神を筆頭にヤクルト、オリックスが水面下で調査を進めており、争奪戦は必至だ。13日に交渉解禁となるが、「お話しをしていただける球団は、すべてフラットな気持ちで見ようと思う。どこの球団、どこの場所がいいというのはない」と関東圏を離れることもいとわぬ姿勢だ。夫人や故郷・栃木に住む両親も「野球をやるなら、どこにいても変わらない」と話しているといい、虎にとっては“朗報”だ。

 新天地を求めることを決断した成瀬。「リーグ優勝を目指して頑張っていくっていうのも、大事なこと。そういう自分の思いも伝えたい」。パ・リーグを代表する左腕の動向に、注目が集まる。

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