「全国高校野球・３回戦、聖光学院２-１近江」（２１日、甲子園）

　聖光学院（福島）は九回、スクイズで近江（滋賀）に２‐１で逆転サヨナラ勝ち。

　逆転サヨナラ勝ちを確信し、拳を突き上げた。緊迫した試合に終止符を打ったのは聖光学院の７番・石垣光浩内野手（３年）だった。

　九回、連打と野選で追いつき、なおも１死一、三塁。打席には、五回に頭部死球を受けながら次打席で二塁打を放った石垣が入った。

　３球目。「一塁手が後ろだったので、転がせば１点入ると思った」。絶妙なセーフティースクイズは、好投を続けていた近江・小川の右をすり抜け、三塁走者は悠々とホームに生還。初の夏３勝を、逆転サヨナラで決めた。

　「俺ならできる」。石垣の帽子のひさしに刻み込まれている言葉。優勝を目指し、まい進する聖光学院に、今や不可欠の存在だ。