二松学舎大付、11度目の正直 夏初

 「高校野球・東東京大会決勝、二松学舎大付5‐4帝京」(29日、神宮)

 東東京大会では、二松学舎大付が悲願の初優勝を果たした。夏の決勝は10連敗中だったが、1年生バッテリーの大江竜聖投手が4回2/3を1失点の好救援、今村大輝捕手が同点3ランと、そろって勝利に貢献した。

 怖いもの知らずの1年生バッテリーが、歴史の扉を開いた。創部以来、実に11度目となった夏の決勝。延長10回の熱戦の末に帝京を退け、夢切符をつかんだ。

 3点を追う七回二死一、二塁。2球目のスライダーを1年生捕手の今村がフルスイング。ベンチからは『待て』のサインが出ていたが、「集中しすぎていて気がつきませんでした」。そう振り返る打球は、左翼席へ飛び込む起死回生の同点3ラン。逆転勝利の呼び水となった。

 1年生左腕・大江の好救援も光った。六回、2点を奪われてなお1死二、三塁で登板。ここを最少失点で切り抜けると、延長までのロングリリーフをものともせず、強打線を抑え込んだ。

 2人とも4カ月前まで中学生。決勝で散った昨年の東東京大会をスタンドで観戦した今村と、テレビ観戦した大江はそれぞれ「1年後にこうなっているとは思わなかった」と口をそろえる。ただ、2人とも市原監督が「攻める姿勢が強すぎてはらはらした」と語るほどの強心臓だ。

 OBでもあり、苦難の歴史を知る市原監督は「勝った瞬間は夢のようで…。僕としては途中でくじけそうというか『また今年もか』と。でも選手たちは本当に頼もしかった」と。悲願の夏初切符。新たな歴史はここから始まる。

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