藤代が甲子園 中学“控え組”が下克上

 「高校野球・茨城大会決勝、藤代12‐3霞ケ浦」(25日、水戸市民)

 茨城大会では、藤代が3年ぶりの優勝を果たした。浜渡遼外野手(3年)が、2ランを含む4安打4打点と活躍した。

 もうあの頃の自分じゃない。“雑草軍団”藤代が、6季連続で県大会決勝に進んだ霞ケ浦の夢を打ち砕いた。12安打12得点で圧倒。ヒーローの浜渡は「今までで最高のスイングができた」と誇らしげに声を弾ませた。

 コンプレックスを克服した。相手のスタメンにはエース・上野をはじめ、中3春に取手シニアで全国優勝した主力が3人。一方で、藤代のスタメンには、同じチームで控えだった同級生が3人いた。

 昨秋県大会の対戦ではコールド負け。上野に完封されたが、この日は違った。右打者はチェンジアップ狙い、左打者は逆方向への打撃を徹底。初回に4安打を含む打者10人の猛攻で一気に攻略した。

 浜渡も中学では控えだった1人だ。元仲間のエースを打った三回の左越え2ランは公式戦初アーチ。「自分にとってはライバル。絶対打ってやりたい、と思ってやってきた」と、笑顔がはじけた。菊地一郎監督(44)は「今までは見上げていたほうの子たち。でも高校3年間で成長するんです」と目を細めた。

 今大会の開会式で、中学時代の仲間で集まった際には「どこが優勝しても恨みっこなし」と誓い合っていたという。試合後、上野に「オレらの分も頑張れ」と声をかけられた浜渡は「分かった。ありがとう」と返した。友の思いも背負って、聖地で力の限りプレーする

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