横浜・浅間、投げてもスゴイ1回完全

 「高校野球・神奈川大会3回戦、横浜14‐0荏田」(21日、相模原)

 神奈川大会では、横浜が14得点の猛攻で五回コールド勝ちした。今秋ドラフト1位候補の浅間大基外野手(3年)は2安打すると同時に、今大会初登板して1回無失点。投打で勝利に貢献した。2大会で決勝が行われ、宮城では利府が夏の甲子園初出場。山梨は東海大甲府が2年ぶり12度目の出場を手にした。

 「走攻守」の3拍子にとどまらず「投」までも‐。浅間が非凡なセンスを披露した。4番手として五回から登板。1年秋以来の公式戦マウンドは、最初の打者からスライダーで空振り三振を奪うなど3者凡退。完全リレーを締めた。

 「ちょっと力んでしまった。そんなに投手としての技術はないので」と話すように、この日は最速131キロ。ブランクの影響はある。だが、中学時代は世界3位となった16歳以下の日本代表の元エース。夏の戦いは過酷なだけに、投手は多い方がいい。渡辺元智監督(69)は「浅間もいるぞというだけで違う。選手も気持ちに余裕が出る」と狙いを明かした。

 今大会前に投手起用を告げられ「やってやろうと思った」という。野手メニューに加えて投手のランニングメニューをこなし、1日おきにブルペン入り。この日も「打って、帰ってきて、肩をつくって。休む間がなくしんどかった」と負担はある一方で「大変だけど、すごく充実感がある」と楽しんでいる。

 打撃でも、2打席連発した初戦の好調を維持して2安打3得点。打線の火付け役をしっかり務めた。3季連続の聖地へ向けたラストサマー。「1番打者としての責任の方が大きい」としながらも「チームのためにできることをやりたい」と、投打にフル回転する。

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