日大三・三輪が西東京4連覇導く

 第96回全国高校野球選手権・東西東京大会組み合わせ抽選会が21日、都内で行われた。東東京では都立の雪谷が、今秋ドラフト候補右腕の鈴木優投手(3年)を擁して11年ぶりの優勝を狙う。西東京では、最速149キロ右腕・三輪昂平投手(3年)ら厚い選手層を誇る日大三が、4連覇に挑む。両大会の時間と会場は、24日に都高野連から発表される。

 今度は自分の力であのマウンドに登りたい。三輪は、昨夏甲子園での投球を「緊張してほとんど覚えていない」と笑う。敗れた2回戦の日大山形戦で、自己最速の149キロを計測し、九回1イニングを無失点、1奪三振。そんな一度経験した聖地を「何があっても行きたいところ」と表現した。

 楽天・三輪隆バッテリーコーチを父に持つ右腕として注目された昨年は、勝負どころで力を出せなかった。夏の西東京大会は、先発して1/3回で降板した1試合のみ。背番号1で臨んだ秋の東京大会は、準決勝の二松学舎大付戦で満塁本塁打を被弾。センバツに届かなかった。

 苦い記憶を糧に、冬からは制球力を付けようと、体幹トレーニングなどで下半身強化に励んだ。今春東京大会4回戦・東海大菅生戦では、5回無安打投球でコールド勝ち。直球頼みだった昨年と違い、変化球でもストライクが取れるようになった。現在は、右打者の内角を突くボールに磨きをかけている。

 父からは「やれることを全部出し切って、勝て」と言われている。夏春3度の全国制覇を誇る名門にとって、甲子園出場は越えなければいけないハードル。「最上級生になって行って、自分たちの試合をあそこでしたい。甲子園優勝が目標。まずは西東京で勝つ」。最後の夏は、その中心としてフル回転する。

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