G松井臨時コーチ 11時間フル稼働
「巨人春季キャンプ」(1日、宮崎)
巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(39)が1日、臨時コーチを務めた。ゴジラは2軍の大田泰示外野手(23)、宮国椋丞投手(21)に直接指導。1軍の亀井善行外野手(31)の打撃投手も務めるなど、初日からいきなり約11時間にわたってフル稼働した。
指導者としても大きな存在感を示した。臨時コーチとして迎えた初日。松井氏が、いきなり精力的に動き回った。
メーンのサンマリンスタジアムでの1軍のアップを見守った後で、向かったのは2軍のひむかスタジアムだ。そこで大田に熱視線を送った。ティー打撃やフリー打撃を間近で見つめた。
グラウンドの大田に自ら歩み寄り、2分ほど対話した。「2人だけの話。言えないです」と松井氏。自身の背番号55を継承しながらも伸び悩み、今季から背番号が44に変更になった大田。臨時コーチとして初めて指導したのは、気になる存在の若手だった。「体格も素晴らしい。スイングも力強い」と潜在能力を絶賛した。
2軍のブルペンにも足を運び、宮国の投球に注目した。投球練習後、「インコースを狙え」などと打者目線で助言。昨季開幕投手を務めながら6勝に終わり、キャンプ2軍スタートの右腕に松井氏流のゲキを飛ばした。
原監督とも同じ目線でフリー打撃をチェックした。サンマリンスタジアムで、通称“原タワー”とも呼ばれる場所に指揮官、高橋由とともに座った。そして亀井の打撃投手も務め、95球の熱投を披露した。「ストライクが入ったんで良かったです」とニヤリと笑みを浮かべた。
さらに夜間練習にも参加。まさにフル稼働の初日となった。「選手の元気な姿、はつらつとしたプレーを見て頼もしいという感じでした」。巨人の次期監督候補である松井氏が、力強く指導者としての第一歩を踏み出した。