ソフト李大浩、春季C「特別待遇なし」

 今季からソフトバンクに新加入する李大浩内野手(31)が、2月1日からの宮崎春季キャンプに「特別待遇なし」で臨む。18日、藤井康雄打撃コーチ(51)が明言したもので、ランニングや走塁練習を含めた通常メニューをこなす方針。昨季までのオリックス時代も通常メニューで汗を流しており、巨大補強で加入した他の選手にも好影響を与えそうだ。29日に来日し、入団会見する。

 待望の4番候補に望むものは、豪快な打棒だけではなかった。西戸崎室内練習場を訪れた藤井打撃コーチは「李大浩は特別待遇はしない。走らせる」と明言。宮崎春季キャンプでは、走塁練習も含めた通常メニューを課す方針を明かした。

 オリックスに在籍した2年間は、打撃3部門で高水準の成績を記録。日本一奪回を狙うホークスでも4番として期待されるが、走塁面では昨季まで盗塁なし。体重130キロの巨漢で俊足にはほど遠いことが、攻撃面での唯一の弱点といえる。

 この弱点を踏まえ、古巣のオリックスを含めた他球団からはタカ打線の「機動力低下」を指摘する声も上がっている。それだけに、首脳陣も「打つだけではだめ」という意識を持たせる考えだ。李大浩が走ることで、他選手の走塁への意識も高めることができる。

 日韓のプロ野球で実績十分な李大浩だが、年齢はまだ31歳。オリックス時代の春季キャンプでも、走塁練習を含めた通常メニューをこなしていた。藤井コーチも「状態もいいと聞いている。オリックス時代もやっていたし、大丈夫だと思う」と心配していない。

 「特別待遇なし」にはチームに一刻も早く溶け込んでもらうという思惑もある。同じ韓国出身の金無英に「チームの雰囲気はどう」と電話取材もしているが、同じメニューで汗を流すことが何よりの触れあいとなる。

 オフに史上最大規模の巨大補強を敢行。李大浩以外にも外国人選手やFA選手が多数加入したホークスだが、巨大戦力も機能しなければ意味がない。体重130キロの巨漢が汗だくで宮崎を走り回る姿は、V奪回への最高のカンフル剤になる。

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