ブレーブス、マー君獲得へ年俸21億円

 ブレーブスが楽天から新移籍制度を使って大リーグ移籍を目指す田中将大投手(25)の獲得に向けて1年平均2000万ドル(約21億円)の複数年契約を準備していることが27日(日本時間28日)、わかった。関係者によると、球団は田中を95年以来遠ざかっているワールドチャンピオンのキーマンに指名。ヤンキースが本命視されている大争奪戦にダークホースとして割って入る。

 悲願達成のためなら巨額の投資も惜しまない。世界一となった95年以降、地区優勝した今季を含め、18シーズンでプレーオフ進出13回。そのうち2回はワールドシリーズに出場している強豪だが、最後はその分厚い壁に跳ね返されてきた。

 総額1億ドル(約105億円)以上が予想される大争奪戦。関係者は「タナカはわれわれが再びチャンピオンになるためのキーマン。条件は1年平均で2000万ドル。状況次第ではそれ以上の額も考えている」と断言する。

 6年契約なら1億2千万ドル(約126億円)、7年なら1億4千万ドル(約147億円)。ブ軍がそれほどまでに評価する最大の理由は「若さと経験」(同関係者)だ。今オフは38歳のベテラン右腕ハドソンをFAで失い、来季の先発陣は全員が27歳以下。しかも先発歴は3年が最高だ。球団は7年間で99勝を挙げた右腕をエースとして迎えるつもりだという。

 24勝無敗の成績と球団初の日本一。今年の日本のスポーツ界を席巻した田中を獲得すれば、大きな経済効果を期待できるのも理由の1つ。田中の代理人を務めるC・クロース氏は、チームの中心選手でもあるヘイワード外野手の代理人なのもプラス材料だ。

 本命のヤンキースは課徴金を回避するため、残りの資金は限られていると言われている。今季のブ軍の総年俸は30球団中16位。しかし、09年オフには中日からFAでメジャー移籍を目指した川上と3年2400万ドル(約25億2千万円)という条件で合意している。フロント陣は当時と同じ。やるときはやる。空前絶後の大争奪戦にダークホースが現れる。

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