西武からＦＡ宣言した涌井秀章投手（２７）は１９日、都内のホテルでロッテとの初交渉に臨んだ。席上、希望する先発での起用を確約され、「熱い気持ちを伝えてもらった」。相思相愛と言えるだけに、早ければ、次回交渉でロッテ入りを表明する運びとなりそうだ。

　具体的な条件提示はなし。本格的な交渉は次回以降になるが、獲得への熱意は十二分に感じた。３０分間の交渉後、涌井は「ぜひ、来てほしいと言われ、本当に必要としてくれるんだなと感じました。有意義な時間でした」と、充実の表情で振り返った。

　ロッテ入りを加速させるのが、伊東監督の存在だ。「完投できる投手になるように投げさせてくれたのが伊東さん。おかげで今の自分がある」。入団１年目の０５年から先発で起用され、レオのエースに成長できた。恩師の力になりたい思いは強く持っている。

　ロッテは次回交渉で２年４億４０００万円プラス出来高を提示するとみられる。林球団本部長も「手応えはあった」と好感触を明かし、ロッテ・涌井誕生は確実な状況だ。