日本準V…松井9Kも米にリベンジ失敗

 「18U・W杯・決勝、日本2-3米国」(8日、台中)

 2次ラウンド2位から初優勝を目指した日本は決勝で米国に2‐3で逆転負けを喫し、準優勝に終わった。先発の松井裕樹投手(3年、桐光学園)は七回途中5安打3失点、9奪三振で降板。打線は五回2死一、二塁から熊谷敬宥内野手(3年、仙台育英)の中前適時打で先制したが、中盤に逆転を許した。ベストナインに相当する「オールスターチーム」には先発投手に安楽智大(2年、済美)、救援投手に山岡泰輔(3年、瀬戸内)、捕手に森友哉(3年、大阪桐蔭)が選ばれた。米国は昨年の前回大会に続いて2連覇となった。

 あと一歩が遠かった。ゲームセットの瞬間、松井は身じろぎひとつせずに立ち尽くし、歓喜にわく米国ナインを見つめた。「世界一を狙っていたけど、チームを勝たせられずにとても悔しいです」。七回途中3失点、9奪三振の力投も実らず、目を潤ませながら、敗戦の責任を背負った。

 今大会3度目の先発。序盤から全開だった。初回、先頭からスライダーで見逃し三振を奪うと、四回まで無安打8奪三振。最速147キロを計測した直球と抜群に切れる宝刀のスライダーで、来年のメジャードラフト候補がズラリと並ぶタレント軍団をなで斬った。

 五回に初安打を許すと、1死一、三塁から内野ゴロの間に同点に。六回には連打で勝ち越された。球数が100球に近づいた中盤、高めに浮いたボールを捉えられ「粘りが足りなかった」と話したが「スライダーは通用した」という手応えも得た。

 日の丸をつけたスター軍団でもチームを引っ張った。練習中も、ブルペンに集まる投手陣の中心にはいつも松井がいた。変化球の握りや練習法などを伝え、互いを高めあった。「みんなうまい選手ばかり。結束してすごくいいチームになった」。表彰式後は別れを惜しむように、笑顔で仲間と記念写真に納まった。

 今年1月、今夏甲子園の優勝とともに掲げた目標が、くしくも「世界一の左腕になる」だった。進路については「全然考えていない」としたが、プロ志望届の提出は確実。次のステージが待っている。高校野球生活を振り返り「最後、悔しい結果に終わった。今後のバネにしていきたい。勝てるピッチャーになりたい」と力を込めた。届かなかった世界一は、いつかその左腕でつかみとる。

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