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前田智“野茂氏撃ち”で復活前祝い!

 打撃投手の野茂臨時コーチと対戦する前田智=沖縄市野球場
 打撃投手の野茂臨時コーチと対戦する前田智=沖縄市野球場

 「夢の対決」が沖縄で実現した。広島の前田智徳外野手(38)が8日、沖縄キャンプでフリー打撃に登板した野茂英雄臨時コーチ(41)と93年のオールスターゲーム以来17年ぶりに対決した。19スイング中4本が安打性の当たりで、最後3球は3連続で安打性。トルネード打ちに成功した孤高のベテランが、21年目のシーズンに弾みをつけた。

  ◇  ◇

 日米通算201勝の野茂氏対2071安打の前田智。野村監督が「日本一ぜいたくな打撃練習」と言い切った夢の対決だ。スタンドは1球ごとに沸き返った。投手陣のほとんどが打撃ケージ裏に陣取り、両雄の対戦に注目した。

 申し分ない実績の元メジャーリーガー相手に侍・前田智の闘志が燃えたぎった。トルネード投法から繰り出される直球とフォークを鮮やかなスイングで打ち返す。最後の3球。まずは、思い切り引っ張り右翼線へ、そして鋭いライナー性の打球で中前へ、外角球を左前へ放ち、巧みなバットさばきを披露した。

 93年球宴以来の対決だった。感想を聞かれ「大先輩だから軽々しく言えない」と言いつつも「大事に打たせてもらいました。失礼のないように対戦しました」と振り返った。前田は、この年が球宴初出場。第2戦では野茂氏から2打数1安打1打点と奮起し、新人賞を受賞した。思い出深い球宴を思い出したのか、感激しきりの表情だった。

 当時のような走攻守3拍子そろった状態ではないが、職人的打撃はまだまだ衰えていない。昨年は両太ももの状態が良くなく、1軍出場機会はなかったが、今季は温暖な地、沖縄で復活を目指している。

 今季に懸ける思いはひときわ強い。昨オフも大野練習場でストレッチやノックを受けるなど入念に準備を進めてきた。走り込みは控えているが、キャンプ初日から特打で汗を流し、黙々と打ち込みを行っている。調整を本人に任せている野村監督は、フリー打撃後「何球かに1球、いい打球があった。そういう打球が増えると状態が上向いてくるけど、徐々に上がってきていると思う」と明るい兆しを喜んだ。

 指揮官は今季、基本的に左の代打の切り札としての構想を掲げている。「前田がいるといないとでは全然違う」という。この日の“野茂打ち”は、21年目のシーズンに弾みのつく結果になったに違いない。

(2010年2月8日)





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